浮き上がった文字
2008年05月22日
カテゴリー :
第6.5幕 サクラ大変
こちらのお話は、世界観を『第6幕 SAKURA HAZARD』と共有します。話自体は独立しているのでこちら単体でも問題なく読めますが、第6幕の内容を知っているとより深く理解していただけます。
物語は、サクラクレパスで働く女性社員「桜」がゾンビの巣窟と化したサクラ本社ビルから逃げ出すために、本社8階にあるという脱出方法の書かれた手紙を探しに行くところから始まる―――
第1章
浮き上がった文字
桜は暗闇の中1人、階段を上り続けていた。
ビルが停電し、完全な闇となってからどれくらいの時間が経ったのだろう。上にも下にも、どこにも光などない。自分の手足の輪郭すら見えないのだ。そもそも何故停電が起きたのか、ゾンビ共の仕業なのか誰かが故意に電気を落としたのか。それすら桜にとっては知り得なかったが、どちらにしろ泣きたくなるほど不運な事態であることには変わりなかった。
ウゥ、と不気味な唸り声が聞こえて思わず桜は身を硬くする。窓のないこの階段では目をこらしたところで何かが見えようはずもなかったが、それでも必死に辺りを見渡した。
…近くに奴らのいる気配はない。
はっきりとは分からないが、どうやら扉の向こうから発せられたものらしい。
思わずほっと息をつき、桜は見えない階段を再び上り始めた。
「さっき非常扉の鍵を入手したんだ。どこの階の鍵なのかまだ分からないけどね。ボクは今からこの鍵が使える扉を探しに各階に行って来る。」
桜が隠れていた書庫にやってきたあの男の言葉。
「君は、2時間後に8階に来てくれ。入り口付近にあるカウンターの上に手紙を置いておくから、それを頼りに逃げるんだ」
今までほとんど口も利いたことの無い男だ。彼の顔には確かに見覚えはあるものの、部課も名前も知らない。その程度の関係の男。
そんな彼の言葉を完全に信じているわけではない。8階に辿り着いたところで、本当に手紙がある保障も、ましてや助かる保障などどこにもなかったが。
(それに賭けるしかない)
桜には他にとるべき選択肢がなかった。あのまま書庫の隅にうずくまっていても、いずれはゾンビ共の餌食になる他ないのだから。
そう、文字通りの餌食。
ほんの数時間前、3階の休憩室で見た惨劇を思い出し、桜は再び胃が痙攣するのを感じた。
一面の赤。ぴちゃ、ぴちゃ、と液体の粘着質な音がする。それに重なる無数のうなり声、うめき声。何かを引き摺る音。
ぴちゃぴちゃ。
ウゥゥゥ。
ずるっ。
きひひひひ。
ぴしゃっ。
ごり、ごり。
よく悲鳴をあげなかったものだと思う。実のところ恐怖の余りに声も出なかっただけなのだが――、それでもあの時金切り声をあげていたなら、もうとっくに自分もゲームオーバーとなっていただろう。ゾンビ達の目はあまり使い物にならないようだが、その分かなり耳ざとい。
桜と違い、目の前の惨劇に耐え切れずに泣き叫んでしまった同期の女子社員は、見る見る間に多くのゾンビ共に取り囲まれていた。彼女がその後どうなったのか、思い出したくも無い。
長い時間をかけて、ようやく桜は8階に辿り着いた。すっかり膝が笑っている。慢性的な運動不足は以前から気になっていたことだったが、これほど階段が身にこたえるとは。
桜は荒い息を整えつつ、細心の注意を払って音を立てずに進む。手探りでカウンターの上をまさぐると、カサ、とした紙の感触が手に当たった。手紙だ。
(よかった、本当にあった・・・)
とりあえず約束どおりに手紙があったことに安堵した桜。これでこのビルから逃げることができるかもしれない、とかすかな希望が湧き起こる。
しかし、所詮それは浅はかなぬか喜びであったことを、桜はすぐに思い知らされることとなった。
暗闇で、手紙に書いている文字が読めないのだ。
考えてみれば当たり前のことだ。何故エレベーターを使わず階段で上がってきたのか。何故手探りで歩く必要があったのか。もう随分前から、このビルには一条の光も射してはいないではないか――。
手紙さえ手に入れれば何とかなる、という必死の思いからこんな重要なことにも気づかず、のこのこと8階に上がってきてしまった自分に歯噛みしたい気持ちになった。少し考えればすぐに分かったことなのに。
一瞬ほのかな期待を持ってしまった分、気持ちの沈みも大きかった。
(もう駄目だ。やっぱり私はここで終わりなんだわ)
激しい絶望から立っているのも辛くなり、膝をつこうとした、その時である。
なんだろう。手紙の上に滑らせた桜の手に、デコボコしたものが触れた。
何か、手紙に付着した固形物が。
「…?この手紙……?」
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| 「こ、これは…!
まさか、文字!? 文字が立体的に膨らんでいるの!?」
|

| なんと!手紙は、乾くと筆跡が立体的になる『エスピエ』で書かれていたのだ!
「あぁ………、分かる……分かるわ!これは数字の『4』よ!!
ウフフよかった、乾くと立体的に盛り上がってツヤのある筆跡が描けるエスピエだから、暗闇の中でも解読できたのね!」
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エスピエ デコレーションペン

□各262円(本体価格250円)
□全20色
お求めはお近くの販売店にて。
→エスピエ商品紹介ページへ
※ 筆跡は約1時間自然乾燥をしてください。
※ 乾かないうちに筆跡の上に紙などをのせると、筆跡と接着し紙等が破れることがあります。
つまりはただの商品CM
(遊)サクラアミューズメント
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なかよし!!サクラとクレヨン
投稿者 : サクラクレパス │ 投稿日時 : 2008年05月22日 17:34
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なかよし!!サクラとクレヨン
カテゴリー :
第6.5幕 サクラ大変
 | ねーねークレヨンくん 肩が痛いの |
| どうしたんだい サクラちゃん |  |
 | さっき顔色の悪くってやけにふらふらした人に噛まれたの |
| それは大変だったね |  |
 | そうね でも今はそれよりも なんだかおなかがすいたわ |
| だめだよサクラちゃん そんなもの食べちゃ |  |
 | ぴちゃぴちゃ ずるるっ ごり ごり |
だめだよ サクラちゃん だめだよ サクラちゃん |  |
■ サクラ クレヨン

【特長】
・ぬりやすさとなめらかさを強調した「やわらかめのクレヨン」です。
・力を入れずに強い線や面ぬりがのびのびとできます。
・ふとまきで折れにくく、発色も鮮やかです。
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※サクラちゃんとクレヨンくんという名前はサクラアミューズメントが勝手にクレヨンのパッケージのキャラに名付けたものです。
投稿者 : サクラクレパス │ 投稿日時 : 2008年05月22日 17:30
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