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クレしべ長者2

こんなん出てきた


細かい経緯は省くとして、先に可愛いネックレスと引き換えに何が出てきたのかオチから言ってしまいます。


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これ。




これは何でしょう?
答えはドラム缶です…。

下のベンチの色が写ってピンクの外装に見えますが、本当は全身シルバーのドラム缶です。
程よいサイズで色んな用途に使えるなかなか優れモノ。


提供者はこちらの男性。明らかに女性物のネックレスと交換してほしいという無茶なお願いにも関わらず快く承諾してくださった気の良い方です。


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「ネックレスはまぁ記念にしますよ」との優しいコメント


では、いったい何が問題なのかと言いますと。


…ところ狭しと店を広げているガレージセールを動き回るには、こんなでっかいドラム缶はちょっと邪魔なんですよね……。

きっとこのドラム缶、家に1つあると凄く便利なんだと思いますが、ここはガレージセール。
お客さんたちからしたら「色々見て廻りたいのに荷物になるやん」といった感じ、一方お店の人たちからしたら「狭いのに店にドラム缶を置くスペースなんてないで」といった感じ。


とりあえず、そばにいた若い女性に交換をお願いしましたが、「ごめんなさい、許してください」と断られました。


許してください……。


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何も悪いことはしていないのになんだか可哀想なドラム缶…


その後このドラム缶を抱えてしばらくセール会場内をさまよい、何人もの方に交換をお願いしましたが、なかなか交渉がうまくいかず。
昼になって更に上がってきた気温に負けそうになりながら交渉を続けていましたが。


断られ続けて30分、結局「このままでは熱中症で倒れてしまう」ということで、一旦休憩を挟みました。



近くの売店でお昼ご飯を買って、ベンチで昼食。


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昼食中の自分を坂井さんにコッソリ撮られてたダルそうに食べてるって?気のせいです


ヤキソバを食べながら、ずっと気になっていたことを聞いてみた。
「なあ、この企画ってオチどうするん?」
「オチ?」
「いや、どこまで交換したら終了なん? 全部で何回交換するとか決めてないけど」


なんとも無計画な活動。そう、実は終わり方を全く考えていませんでした。
適当にやっていればそのうち面白いものか高価なものが出てきてなんとかなるだろう、と甘く考えていましたが、そう都合のいい話もなく。


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今手元にあるのはドラム缶。これでは終わるに終われない。


「確かに。どうやって終わるか考えとかんと一生続けんとあかんなぁ」
「どうしよか?」
「回数決めよか」
「回数か…。区切りがいいのは10回くらいやろうけど、10回って多いかな?」
「うん」
「かといって7回とか半端な数字もなぁ。なんでそんな数にしたのかって聞かれても答えようがないし」
「ほな回数はやめて、あとで会場内でオチになりそうな物を探そうか。それが貰えたらエンドってことで」
「あー、それええなぁ。そうしよか」


こうして無事オチも決まったのでした。あとは最後を飾るにふさわしいものを探すだけ。


「…ん?でも、そのオチに決めたものを交換してもらえんかった場合どうするん?」
「…そうやなぁ。
その場合はうちのおばあちゃんに壷と交換してもらうわ。家の外で交換してもらってるとこ写真撮るし」


壷?


「最後巨大な壷とかになったら面白くない?」
なるほど、確かに大きな壷を貰ってしまって困る、という図は面白いかもしれない。

けど、今まで交換で出てきた物から考えても、道行くおばあさんにヌイグルミやドラム缶と大きな壷を引き換えさせたなんて言ったら、ゆすり・たかりに近いんじゃないだろうか。


「どうかな?」
「うーん。…後半頑張ろうか」
この時になって、ようやく私はこの企画に危機感を覚えはじめたのでした。



何者ですか


そんな感じで和やかな会話をしながら昼食をとっておりますと、目の前の道で何やら「うわ」「すげー」と突然ざわめきが。
いったいなんだろうと顔をあげますと、


………何ですか、あの方は?


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ざわざわ。





目の前を颯爽と歩く、全身ピンクのおじさま。
鞄もピンク、小物もピンク。おまけに頭には兜(ヘルメット? 帽子?)をかぶってらっしゃる。


「うわー。何者やろあの人?」
確かに周囲がざわめくはずです。ものすごい存在感。


しかし、当の本人はこういった状況に慣れているのか、全く周囲の様子を意に介してらっしゃらない様子。
おまけにみんなが携帯電話やカメラを向けると、わざわざ立ち止まってシャッターチャンスを作り、ポーズまでキメていらっしゃいました。


坂井さん「すごい。行こ。あの人行こ。」
私「え?行こうってまさか交換お願いするん?」
坂井さん「えぇっ、行かんの!? 私らのためにいるような人やのに?」
そう言って男性のもとへ全力で走りだす坂井嬢。キレイな顔して行動は随分男らしい。



kuresibe24.jpg「こ、こんにちはー…」
肩で息をしながらとりあえずご挨拶。
「ああ、こんにちは」
声をかけられるのにも慣れているのか全く動じない男性。


あらためて近くで見てみると、やはりすごい格好。統一感があるようでないような。
よく見れば随分とたくさんの鞄をお持ちなので、もしかしたら交換してもらえるような物がいずれかの鞄に入っているかもしれません。


なので。


「突然で申し訳ないのですが、私達の今行っている企画にご協力いただけないでしょうか?」
とりあえず交渉開始。



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「…で、引き換えるのはその大きい缶?」
「はい」
「……」
渋い顔の男性。
「んー…、交換はOKだけどね。ソレと、ってのはダメかな」
「この缶ですか?」
「うん、そのサイズはキツイね。もっとちっちゃい物なら交換してあげられるんだけど」
「なるほど…」

kuresibe25.jpgそうでした。私たちの今の持ち物は例のドラム缶でした。
これだけたくさんの物を身につけてらっしゃるのに、確かにこの缶までは持てないに違いない。


いや、それ以前に、全身ピンクのコーディネイトに、シルバーメタリックの缶を持てようはずがない。


「ほなもしその大きい缶が別の小さい物に交換してもらえたら、また来て。それやったら交換してあげるから」
交換に応じてくださる気は十分のご様子。これは是非ともドラム缶を小さい物に変身させてリトライするしかない。
「じゃあまた小さい物に変えて来ます!」
「うん。僕はまだ当分その辺にいるから」
いったんこの男性から離れ、再度ドラム缶の引き取り手を捜すことにしました。


「あ…、あの人何者なのか聞くの忘れた。」
そういえばそうだ。後で交換してもらう時に聞かねば。



で、何者なんですか?


ただでさえ引き取り手のなかなか見つからないドラム缶したが、これによって更に交換の難易度が上がってしまいました。


1. 交換してくれる人を見つける
2. 迅速に見つける(あの方が帰ってしまうので)
3. 小さい物と交換してもらう


以上の3つの条件をクリアしなければあのおじさまとの交換会は成り立たない。


「なかなか厳しいなぁ…」
早くしないとセール会場から帰ってしまうかもしれない。かといって交換してくれる当てもないし…。
「どうする坂井さん?」
「考えても仕方ないし、小物を売っているお店を片っ端から当たろうか。誰か交換してくれるやろ」


ザ・行き当たりばったり作戦。


「…。
うんまあ考えて動いてもアカンよな。適当に行こか」
結局考える前に行動あるべし。とりあえず端の店からあたることに。



さて、いろんな人に断られ続けたドラム缶でしたが、最終的な行き先はこちらの男性のもとで落ち着きました。


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革小物屋さんだそう。


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最初はかなり嫌がってらっしゃいましたが、「変わりに貰うものは何でもいいですから!本当〜〜に何でもいいですから!」と必死の(プライドのないとも言う)お願いを続けていると、しぶしぶ「…うん」と頷いてくださいました。


すみませんでした、本当に強引な交渉で……。


ちなみに交換でいただいたのはこちらの革のブレスレット。


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ちょっとピンボケ写真でごめんなさい


「何でもいい」を連呼したのにちゃんとした物が貰えてよかったです、本当に。


さて、念願の小さい物に変わったところで、いざあの方のもとへ!




まさかもう帰ってたりしないよな、と思いつつ、会場内を見渡すと…、
いらっしゃいました、入り口に。


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よく目立つので捜すまでもない


ちょうど女子高生に写真を撮られている最中の男性に声をかける。
「すみませーん、今大丈夫ですか?」
「ああ、さっきの…。どう?小さい物に変わった?」
「変わりました!ちゃんと小さいですよー」
先程交換でいただいた革ブレスをお披露目。反応はどうでしょうか。


「うん、これやったら全然いいよ」
やった、OK出た!

交換でいただいたのは、ピンクの大きい鞄に入っていたラブandベリーのフィギュア(きせかえフィギュア ラブ(ピタTガール&パステルラブスニーカー)、というものらしい)。


kuresibe31.jpgkuresibe30.jpg
女の子達に人気のフィギュア鞄にいっぱい。


こういったおもちゃを、小さい子どもに配ってまわっているのだそうです。
ますます謎な方。


「あのー、ちょっとインタビューさせてもらってよろしいですか?」
と坂井さん。
「ああ、いいよ」
とあっさり頷く男性。
「さっきテレビにも取材受けたしね」
「えっ、テレビ!?何のですか?」
「さー、関西の何かだったみたいだけど」
どんな取材を受けたのか非常に気になるところ。


以下、インタビュー。
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「あの、普段は何をされているんですか?」
「普段?あー、○○○のあたりで仕事を…」
「どんなお仕事ですか?」
「いや、普通の」
「ガレージセールにはどんな目的で?」
「あぁ、ここって結構古着で安い服をいっぱい売ってるから、買いだめに」


案外普通の目的だ・・・。


「なるほど。ところで、いつもこんな感じで子どもにおもちゃをプレゼントしてまわってるんですか?」
「うん、まあね」
「子どもがお好きなんですね」
「うん、まあね」
「なるほど、分かりました。ご協力ありがとうございました!」
こんな感じでインタビューは無事終わり。
私たちは男性にお礼を言ってその場を後にしたのでした。


kuresibe32.jpg
ご協力ありがとうございました





…何がわかったのかよくわからない。
うーん、結局何者だったのでしょうか。


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投稿者 : サクラクレパス │ 投稿日時 : 2007年11月15日 13:55

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