株式会社サクラクレパス


背景の下塗り

背景の下塗り

背景をグリザイユ画法で下塗り

グリザイユ画法というのは、本来は黒と白の絵具2色だけを使って混色して作ったグレーの濃淡だけで、明暗をモノトーンで描き分ける下塗りの画法です。このグリザイユでの下塗りは、モノクロの世界に置きかえるようにして、グレーに濃淡の変化をつけながら描いていきます。ここでは黒ではなく、ペイニーズグレーの色で下塗りします。グリザイユ画法で下塗りしておくと、モノの立体感や空間の奥行きが表現しやすくなります。

ミルク差しと皿を塗る

ミルク差しと皿を塗る

ミルク差しと皿を塗る

ミルク差しと皿の白さを表現するために、白の絵具は使わないで表現しましょう。白さを表現するために画用紙の白地を塗り残すという方法では、出来上がった作品に細密な完成度を与えてくれません。画用紙を塗り残すのではなく、陰影の部分に淡い紫色や淡い青色などを塗ってから、光の当たっている部分に多量の水でごく薄く溶いて淡くした黄色を塗ります。皿もミルク差しと同様に塗っていきましょう。

果物を塗る

果物を塗る

テーブルの上の果物を、レモン、リンゴ、オレンジ、すもも、と言うように、それぞれ種類別に分けて順に塗っていきます。果物は種類別に異なる色の違いを意識して丁寧に塗っていきましょう。リンゴやオレンジのように同じ色相の果物でも、ひとつひとつを集中して塗り仕上げていくことで、それぞれの微妙な色の違いの差を塗り分けやすくなり、リンゴかオレンジか区別がつかなくなるのを避けることができます。

金属のコップと差してある花を描く

金属のコップと差してある花を描く

金属のコップは、明暗の対比が大きいので、陰影をはっきりつけると、キラリと光る金属の素材感が表現でます。絵具を溶く水の量を調節して、絵具の濃淡で金属独特の明暗の大きな差を表現していきましょう。金属コップに差してある花は、暗く沈んだ色合いの金属コップとのコントラストを際立たせるように、明るく鮮やかな色合いに塗っていきましょう。

テーブルを塗る

テーブルを塗る

テーブルには、濃く暗い部分がありますが、この色を表現するのに黒を使わずに塗っていきましょう。濃い茶色と青色を混ぜて濃い緑色を作ります。青色と褐色を混ぜて暗い茶色を作ります。赤色と緑色を混ぜて暗い赤紫色を作ります。このように濃く暗い色どうしで混色すると、黒っぽい色合いが作れます。濃く暗い色を作るのに、黒色を混色すると黒ずんだ汚い色になりがちです。濃く暗い色どうしで混色して作った黒っぽい色合いは、色みを豊かに感じさせる色になります。

背景の重ね塗り

背景の重ね塗り

背景の重ね塗り

背景の壁に不透明感を与えると、その前にある机や果物など静物との間に距離感が生まれ、実在感を表現できます。透明水彩絵具は、有彩色に白色を混ぜると不透明な色を作ることができます。白色と赤色を混色して不透明なピンク系の色、白色と青色を混色して不透明な空色系の色、白色と黄色を混色して不透明な黄色系の色を作ります。この3色を基本に混色した色で背景を塗っていきます。背景のような広い面をたいくつな空間にしないために、塗り方の工夫をすることもできます。

ここでは日本画の技法にある「たらしこみ」の技法で塗ります。たらしこみは、先に塗った絵具が乾かないうちに、別の色を塗り、絵具どうしが偶然に混ざり合うのをねらった技法です。