株式会社サクラクレパス

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サクラコラム

好評を博したクレパス列車

昭和20年代 写生大会(和歌山公園)

昭和27年 クレパス列車

クレパス列車

クレパス列車

臨時貸切り「クレパス列車」が走った

今日のように新幹線に乗って家族旅行を楽しんだり、子供でも飛行機に乗って海外旅行ができるような、そんなことが夢にも思いつかない時代がありました。昭和二十年代半ば、戦後の荒廃から立ち上がろうとしていたころ、ようやく人々の生活は落ち着きはじめ、気持ちにもゆとりが生まれはじめてきました。それでもまだ、たった一日だけの日帰り旅行さえもなかなかできず、しかも汽車ですらめったに乗れなかった時代に、子供たちが汽車に乗って遠出のスケッチ旅行にでかけました。子供たちが乗った汽車は「クレパス列車」と呼ばれた臨時の貸切り列車でした。

香川県でのクレパス列車写生大会

昭和25年6月11日の日曜日、高松駅を午前9時8分に発車した11両編成の臨時「クレパス列車」の車中は、香川県下と愛媛県の一部の学校を含む180校から集まった小・中・高等学校の生徒たち約2,500名の笑顔と歓声であふれんばかりになっていました。
この「クレパス列車写生大会―走る写生会」は、香川県図画工作教育研究会が主催、香川県教育委員会・毎日新聞学生新聞部・クレパス本舗櫻商會(現在の㈱サクラクレパス)の後援で開催されました。参加費は百円、汽車の運賃は無料だったので、子供たちからの参加希望は殺到しました。
麦刈りの終わった農村風景を車窓に眺めながら走るクレパス列車は、目的地の観音寺駅に午前10時55分に到着しました。子供たちは正午に名勝「琴弾公園」入口で全員が集合し、昼食のお弁当を食べた後、緑風さわやかな琴弾山上から初夏の有明浜や備讃海峡などをスケッチしました。付き添いの26名の先生方から指導を受けながら、一日楽しく過ごした写生大会は午後3時すぎに閉会しました。この写生大会は参加人数、規模とも香川県下で最大のものでした。毎日新聞はじめ、四国新聞、山陽新聞など新聞各社の紙面に写真入りで明るいニュースとして記事になりました。そして、優秀作品には賞が授けられ、作品展も開催されたのでした。

クレパス列車のはじまり

(株)サクラクレパスの社史『サクラクレパスの七十年』(平成3年発刊)には、クレパス列車について“戦後すぐ、日本国民が全く虚脱状態となり、罪なき児童まで本来の生活を失い、教育も復興に逡巡していたとき、この児童の心身を救う道はせめて一日でも廃墟を脱して自然に接し、気のいくまま絵を描かせて児童の純真さを取り戻すことにあるとして、昭和二十四年以降、鉄道省及び私鉄の特別の計らいを得て、臨時貸切り写生列車を運行し、一回六〇〇から一二〇〇名までの児童を、担任教師引率の許に動員して、一日、教室より開放して自然のふところで描画の生活を楽しませました。この事業は、その意義と価値を高く評価され、参加希望の学校を抽選により決定する盛況となり、「クレパス列車」と称され、東京を中心として十数回にわたって行われましたが、漸々地方にも及び、殆ど全国的にクレパス列車が走りました。そしてその作品の一部がGHQを通じてアメリカに送られたのです。”とあります。
このように、社史ではクレパス列車の始まりは昭和24年からと記されています。香川県では既述したとおり昭和26年にクレパス列車が走り、それ以外の県では、静岡県で昭和27年にクレパス列車が走ったことが、かつてクレパス列車写生大会の開催に関わったことのある吉田精三氏から伺いました。吉田氏は入社して間もない頃のことだったそうですが、当時は静岡地区の営業を担当されておられ、クレパス列車に乗り込まれた時の写真を手にされて記憶をたどりながらお話しくださいました。クレパス列車写生大会は、クレパス本舗櫻商會が後援として名を連ねているといえども、ほとんどの経費を負担していたそうです。大正時代の美術教育運動が発端となる描画材料クレパスの発明を嚆矢として、子供たちの健全な成長を願い、教育の発展や文化支援で社会的な貢献につくすことを創業以来の企業理念としている、その実践の場へ直接関わったことに社員として誇りに思われたそうです。


サクラアートミュージアム 主任学芸員
清水靖子(サクラクレパス)


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