審査員推薦作品
「動き始めた 置物達」
【講評】審査員:大沼 映夫 先生
宮地君の作品は工作の様な仕事で絵画に配置された作品を、ひとつ、ひとつを手に取ってあちら、こちらへと移動したくなるような楽しい仕事になっている。
巧みな技術と爽やかな調和、惚れ惚れとする、触覚的な仕事だ。
審査員推薦作品「動き始めた 置物達」
審査員推薦作品
「美術部の活動風景」
【講評】審査員:佐野 ぬい 先生
この作品は題名に書かれている通り、美術部の放課後の活動を楽しく記録しています。形と色彩をしっかりつかまえているので、構図の面からも優れています。
一部分を外してみると作品は弱くなっていくのを見ると、いかに完成度があるかをつくづく思います。すがすがしい空気が伝って来て、いつまでも絵の中にひたっていたいと思います。
審査員推薦作品「美術部の活動風景」
審査員推薦作品
「すみっこの叫び」
【講評】審査員:田中 義昭 先生
この作品は数ある秀れた作品の中から推奨しました。たぶんカフェの片隅の空きびんが題名の様に描かれて居り何か虚しい感じが表現されて居り、少女の内面が浮かび上がって来る様で技術的にもガラス瓶の表現が素直に描かれて居り感心致しました。
審査員推薦作品「すみっこの叫び」
審査員推薦作品
「what is peace?」
【講評】審査員:遠藤 彰子 先生
当たり前のようにある平和な日常の中で生まれた赤ちゃんと、戦火の中、死と隣り合わせにある赤ちゃんとが、手を結んでいます。
私たちは普段、日々の生活を営んでいるこの世界について、あまり疑問も感じることなく過ごしているのですが、そこに作品を通して問題提起した点を高く評価いたしました。生まれた国や地域によって、様々な解釈ができる興味深い作品だと思います。
審査員推薦作品「what is peace?」
審査員推薦作品
「すきま」
【講評】審査員:山本 貞 先生
おそらく学校の美術室であろうか、画材やイーゼルが少し疲れ気味に元の位置に納まっている。この部屋には他のどこよりも高校時代の思い出が一杯つまっているものだ。
画面を縦切りにするという思い切った構図をとり、しかも左手にモチーフとなる画材たちを寄せて右手の白い壁と対立関係させている。そして向こう側の部屋を覗かせて奥行感を演出させているのが心憎い。色調は渋く落ち着いた感じだ。こうした日常身辺に改めて眼を注いで冷静に視線を送るのは作者さんの知的な側面を感じさせる。作者はここから巣立って夢や希望の空に飛翔していく、これはその意味で彼女のいい記念碑となる作品であろう。
審査員推薦作品「すきま」