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小学校の先生方へ —日々の授業に役立つ情報満載—

コラム 外国語活動教育について

vol06.言葉と心はつながっている・・・

私が中学校に勤務していた時の話である。中堅教師として責任のある仕事も任されるようになっていた。幼い子どもが3人いた。仕事も忙しい時期であったが子育ても忙しかった。

同じ職場に、高校の同期生が数学の教師として勤務していた。彼も私と同じように3人の子どもがいたが、いつも一緒に遅くまで仕事をしていた。

ある日、ふとしたことから子どもの話になった。彼は家に帰るといつも子どもに絵本を読んでくれとせがまれていた。何度も同じ絵本を読まなければならないので、ある日、絵本をテープレコーダーに録音し、テープレコーダーを使って絵本の読み聞かせ(?)をすることを思いついた。感情を込めて絵本を読み、ページをめくる所は「はい、次のページ」などというせりふも入れてレコーディングを完了した。「これからはテープレコーダーを再生するだけでよい。自分は家でも仕事ができる・・・・」と考えたのだ。

しかし、結果は惨憺たるものだった。せっかく録音したのに、子どもはテープレコーダーを聞くことはなかった。それどころか、以前にも増して絵本を読んでくれとせがむようになった。

私は、この話を聞いて、コミュニケーションとは何だろうと考えてみた。テープレコーダーから流れてくる音声は父親の肉声である。しかし、そこにはリアルタイムの「本物」の感情はない。子どもは絵本を通して父親とコミュニケーションがとれることが楽しかったのではないだろうか。絵本に出てくる動物を二人で指差したり、途中で別の話をしたり、一緒に笑ったりすることも楽しかったのだと思う。テープの声は、間違いなく父親の声である。しかし、そこに「本物」の感情はないのである。

さて、私たちが経験した英語の授業には心和む感情のやりとりが、どのくらいあったであろうか。子どもはテープレコーダーで絵本を聞くことを拒否した。もし、英語の授業に感情のやり取りがなければ、児童・生徒は同じく授業を拒否するのではないだろうか。学齢が下がれば下がるほどこの傾向は強いだろう。

外国語活動がはじまり、電子黒板をはじめとした音声教材が充実している。それらを大いに活用することに異論はない。しかし、それが、私の友人がやったように、「面倒だから」という気持ちから出たものだとすると失敗は目に見えている。

言葉と心はつながっている。言葉の発達には血の通った生のコミュニケーションが必要である。スムーズでなくてもかまわない。発音がネイティブなみでなくても構わない。外国語活動を担当する先生方には、生のコミュニケーションを行い、一緒になって笑って欲しいと思う。それは電子黒板が代わることが絶対にできないものである。

どんなに機器が発達したといっても機械に心はない。言葉と心はつながっている。このことを忘れないで欲しいと思う。

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大城 賢(おおしろ けん)
1954年沖縄県大宜味村生まれ。
琉球大学教育学部教授。同附属中学校長。公立の中・高校に14年間勤務。その後、沖縄国際大学総合文化学部教授を経て現職。中教審外国語専門部会委員など歴任。共著書に『小学校外国語活動実践マニュアル』旺文社、『小学校英語教育の展開』などがある。昼の講演会より、夜の飲み会で盛り上がるタイプ。生粋のうちな~んちゅ(沖縄人)。

大城 賢(おおしろ けん)

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