審査員推薦作品
「少年の食事」
【講評】審査員:大沼 映夫 先生
食事をしたいのか、食べさせてもらえなのか、何とも不思議な顔をしている。顔の口のまわりの下の部分のヨゴシ具合がとても美しく、黒い太い線が新鮮で生命力豊かな個性がある作品になっている。全体として今日風なマンガを反映した作品になっている。
審査員推薦作品「少年の食事」
審査員推薦作品
「英里」
【講評】審査員:佐野 ぬい 先生
但野晴音さんは高校2年生です。明日に向かって素晴らしい世界を夢見て描いている作品のように思われます。新しい季節の訪れの中で、風にのってやって来る花の香りが伝わって来ます。丁寧に描かれているこの作品は、これからも豊かな人生をさまざまに表現出来る技術を身につけてますます好奇心を持って生き生きした仕事を続けて下さい。
審査員推薦作品「英里」
審査員推薦作品
「瞹眜」
【講評】審査員:田中 義昭 先生
天野胡桃さんの作品は、数ある作品の中で私が選んだ清しい作品です。画面全体は白を主体にした作品ですが画面中央に色彩豊かなアネモア・ケシ・ユリの花を描いて居りますが、花びんの透明感等構成的に非常に安定しております。又、テーブルの市松模様とのバランスが秀れていると思います。画面全体が受ける感じは、みずみずしくさわやかな好印象を受けました。
審査員推薦作品「瞹眜」
審査員推薦作品
「生息」
【講評】審査員:山本 貞 先生
ペン画風の切れ味のよい作品である。時々、庭先を歩いて目線を下げて、地面の様子を探ると、予想もしていなかった、この種の植物を見付けることがある。形もさまざまで自然の造形の奥行に驚く。作者は、きっと、こうした茸類の神秘さに興味をもったのだろうか、なかには触れると毒が回ってくるかもしれないものや様々だ。黄色を一つだけ置いて、あとはすべてモノクロームだが、これから、このモチーフをよく観察して「色」を再発見して欲しいと思った。色という要素も、この「生息」の世界では大きな情報なのだ、そして植物の神秘というものも見る人たちを感銘させるに違いない。
審査員推薦作品「生息」